子供には0歳から「お金教育」が必要な理由

今、子育て中のお父さんお母さんに、ぜひ、知ってほしいことがあります。

それは、現代の子供たちには小さいうちから「お金教育」をしておいた方がいいということです。
これからは間違いなく、お金教育は次世代教育の主軸になります。

ということで今回は、
子供への「お金の教育」の必要性について、力説します。

お金教育って何?

お金教育って言葉、聞いたことがある人はいると思いますが、具体的にどういうことなのか分からないって人も多いのではないでしょうか?

私も、妊娠中に子供の早期教育についてあれこれ本を読んでいた時に、これからの時代は金融という分野が教育の主軸になると思って勉強し始めたました。

ただ、当時はまだお金の教育本があまりなくて、本質を理解するのに結構苦労しました。
(おそらく日本人にまだ根付いてない教育なので、実践している人が少ない)

お金教育 = 金融リテラシーではない

よく「お金教育は、金融リテラシーを身につける教育」と思っている方がいらっしゃいますが、それは少し違うと私は思います。

お金教育は、金融リテラシーを身につけるだけでは、不十分です。

理由を説明しますので、まずは下図を見てください。

お金教育とは?のピラミッド図

お金教育とは、お金に対するその人なりの信念(=お金マインド)を土台に「金融リテラシー」を身につける教育です。

なぜ、お金マインドが土台にいるかというと、
金融リテラシーとは、お金の活用方法を知っているスキルのことで、そのスキルをどう活かすかは、それを支える精神(マインド)によって変わってくるからです。

お金マインドとは?

もう少し、お金マインドについて詳しく説明します。

お金マインドとは、その人なりのお金に対する信念のことです。

「お金とは⚪︎⚪︎である。」

この〇〇の部分にどんな言葉を入れるかで、その人がお金に対してどんな価値観を持っているのかわかります。

ちなみにお金教育をする上で、私が一番参考にしているミアン・サミさんは、著書でこう言っています。

「お金とは問題解決の対価である。」

人が困っていることを解決すれば、その対価として支払われるもの=お金。ということです。
まさに、お金の本質ですよね。

私も、20年近く働いてきて、色々な経営者の方と仕事を通じて話をさせていただく機会があり、今はこの言葉の意味が十分に理解できます。

ただ、私が初めてお金を手にした時(おこづかい)、両親は私に
「お金とは、欲しいものが買える手段である。」
と教えてくれました。

だから、無駄遣いせずにコツコツ貯めて、欲しいものを自分で買いなさいね。とよく言われていました。
(私が働き出してからは「借金は絶対ダメよ!」って口癖のように言っていました)

これは別に間違っちゃいませんが、これは、お金の一側面しか見ていない価値観です。
金融リテラシーを身につけようと思うと、自分にとって有益な商品やチャンスに出会った時に、それを適切に判断する力がないといけないのですが、そのためには、お金というものを、色んな角度から見る力が必要になるんですね。

なので親が子供に、お金の一側面しか教えないと、欲しいものが買える以外の、色んな活用方法を知らずに成長してしまうことになります。


例えば、子供に「借金」というものを教える時は、「借金=悪」ではなく、世の中には「良い借金(=いわゆる融資)」もあり、お金とは使い方次第で色々な顔があると教える方がいいと思います。

お金マインドは、7歳までに完成する

2013年にケンブリッジ大学の研究者が発表したデータによると、私たちのお金の習慣は7歳頃にはほぼ固まってくると言われています。

そして、それが、子供のお金に対する信念となって一生付きまといます。

子供の脳は、6歳頃までは見る、聞く、体験するなどの五感をフルに使って、周りの情報をインプットしようとします。そしてそれが、潜在意識にどんどん刷り込まれていきます。
特に、0歳〜3歳までの赤ちゃんの脳には、メンタルバリア (クリティカル・ファクター)と呼ばれるものがなく、潜在意識はひらきっぱなしの状態です。

なので、両親が子供の横で話しているお金の話も、ちゃんと聞いています。
お金というものがどういうものであるかを五感を使って体に刷り込んでいるのです。

子供が生まれた瞬間から、お金教育は始まっている

親がお金にネガティブなイメージを持っていると、子供もお金に対して「不安」「不満」といったネガティブなイメージを持つようになります。

例えば、子供が何かを買って欲しい、と言った時に、買えない具体的な理由を言わずに「お金がないから買えない」という言い方しかしないと、子供はお金に対して潜在的に「お金がない=不安」というイメージが常に付きまとい、何かを決める時や大きな行動する時に(高校や大学の進学など)、まずはお金の心配から入ってしまう子供になるそうです。

また、両親がお金のことでケンカばかりしていると「お金=不安定なもの」といったネガティブイメージも同時に刷り込まれていき、お金のことを考えたり、話をしたりすることが苦手な大人になります。

こうして一度刷り込まれたお金に対する信念は、大人になってそう簡単に変えることはできないそうです。

この、そう簡単に変えることができない…って部分は、本当に身をもって理解できます。

私も子供の頃、親に「お金がない」と言われて育ったので、お金の勉強をどんなにしても、お金というものに正面から向き合うのにずいぶん時間がかかりました。
今でこそ、元本割れのリスクがある投資商品にも手を出せるようになりましたが、「お金が減るリスクがあるもの=なんだか怖いもの」という長年染み付いた潜在意識を払拭するのに、かなり時間がかかりました。
(私の妹は、「投資」というキーワードを聞いただけで、「無理」と拒絶します。。)

本人がどんなに努力しても難しい…というか、潜在意識に深く根付いているものなので、努力だけではどうしようもないんですよね。
時代に合わせたお金教育を子供にすることは、親の大きな責任だと思います。

金融リテラシーとは?

金融リテラシーとは、お金についての十分な知識と、お金との付き合い方について適切に判断する力のことを言います。
経済的に自立した生活を送るための必須の「生活スキル」です。


参考に、金融庁の報告書を貼っておきますね。
時間がある人は、読んでみてください。結構面白いですよ。

参考:金融庁 「金融経済教育研究会」平成25年4月30日研究会報告書より

金融リテラシーが高い人は、自分の収入やライフスタイルに合わせて「いつどのような時期にどのくらいのお金が必要になるか。そのためのお金をどのように準備すればよいかなどを考えて、保険や資産運用に関する情報を集め、理解・判断する」ことができます。

一方、金融リテラシーの低い人は、お金に関する判断が適切にできない人です。
よくあるのが、人に言われるがままに保険に加入したはいいものの、その保険の内容を理解していないのにお金だけ払い続けている……。
なんて人、いませんか?(私の母親がそうでした。。)

投資をやっている人が、金融リテラシーがある人ではない

注意して欲しいのは、最近は、TVやネットメディアで株やFX、投資信託といったキーワードを目にするようになりましたが、あれらをやっている人が金融リテラシーがある人というわけではありません。

金融リテラシーとは「金融情報を集め、理解・判断する」力のことを言うので、自分の収入に見合わない額を投資したり、人から聞いた勧められた情報を鵜呑みにして行動をするのは、リテラシーがあるとは言えません。

子供のお金教育は、親の責任

今、日本は格差社会が広がっていると言われています。
そして、その広がりは今後もどんどん加速すると思いますが、自分の子供が上下どちらの層になるかは、子供の頃に「お金教育を受けているか、いないか」で変わってくると思います。

お金教育は、経済教育でもある

お金というものと正しく付き合うためには、「経済」を理解する力・読み取る力が必要があります。
そういった意味では、お金教育は、経済を知る教育でもあるのです。
そして、経済に強い大人は、将来必ずビジネスの世界で活躍できる人材になります。
(もちろん、コミュニケーション力などの対人スキルは必須ですが)

クラスの誰よりも早く掛け算や割り算ができるようになることも素敵なことです。
でも、くだもの屋さんで買うリンゴと、大手スーパーで買うリンゴの値段に、どうしてこんなに差があるのか?などの会話をし、身の回りの経済活動に触れ、理解することの方が、よっぽど大切なことだと私は思います。

まずは、親が「お金教育」の勉強をしよう

上記にも書きましたが、子供には生まれた瞬間から、親のお金マインドが刷り込まれていきます。
要するに親のお金に対する姿勢や考え方がそのまま子供に刷り込まれますので、親がお金マインドを持っていないと、子供も当然、お金マインドを持たないことになります。

今の時代、生涯年収はどんどん減っていくのに、物価はどんどん上昇しています。
子供の頃は定価300円ほどで買えていたコミックが、今は400円以上出さないと買えません。そして、おそらく物価もここから下がることはないでしょう。当然、銀行に預けていてもお金は増えません。

これからは子供たちが、自立するためには小さい頃から「お金のスキル」を身につけることは必須の教育です。

今、お金マインドがない、金融リテラシーがないと思っている親は、一刻も早く、そのスキルを身につけてほしいです。

親が「子供のお金教育」をはじめようと思ったときに読む本

親がお金スキルを身につけるには、まずは本を読むことから始めたらいいと思います。

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最近では、お金教育に関する本がいろいろと出てきましたが、初心者にはミアン・サミさんの本が一番わかりやすく、読みやすいと思います。
お金教育に関することが、総合的に書かれているので、「おこづかいいくらにしよう?」とか悩んでいる方も、安易に額を決める前に、まずは一度読んでみることをおすすめします。

本を選ぶ上で、注意する点

本選びで注意してほしいのは、あくまで、教育というフィルターを通してお金というものを学べる本になっているかどうか。です。

いきなり「投資」や「お金の増やし方」の本を読むのも、お金の勉強にはなると思うのですが、前述でもあったように、すでに出来上がってしまった自身のお金マインドを今からいきなり変えることは難しいです。
すでにお金マインドが固まってしまっている大人が、お金を増やしたり減らしたりする「手法」ばかりを知識として取り入れて、子供に教えるのは、お金マインドという基礎スキルを教えずに、金融リテラシーを教えるのと同じことだと思います。

なので、大切なことは、子供に「お金」という概念を教えるには、どうしたらいいか?という視点で知識を得ることが大切です。(お金を増やすために、どうしたらいいか?ではありません。)

すべての子供に、お金教育を

本ブログでは、まだあまり語られていない「子供のお金教育」を広めるために、家庭で簡単に実践できる方法を検証しています。

この記事を読んで、少しでも子供のお金教育に興味を持って実践していっていただけたら嬉しいです。