2〜3歳から読める『お金の絵本』おすすめ5選

お金教育をする際に「絵本」は、とても素晴らしい教材になります。
まだ数が数えられなくても、ストーリーやキャラクターの心情を通して、お金の概念や役割を肌で感じるきっかけにつながります。

今回は、2〜3歳の子でも読める『お金』に関する絵本を5冊紹介します。

はじめてのおつかい

はじめてのおつかい

あらすじ

小さな女の子みいちゃんが、ママにおつかいを頼まれて、ひとりで牛乳を買いに行くお話。
手に百円玉を2枚にぎりしめ、坂のてっぺんにあるお店に向かいます。
いつもママと公園に行く時に通る場所だけれど、自転車のベルに驚いたり、坂道で転んでお金を落としてしまったり、ドキドキとハプニングの連続です。
子供が自立の一歩として、初めて1人で出かけ、初めてお金を使うドキドキ感を、臨場感たっぷりに描いた作品。

おすすめの理由

お金を使うドキドキ感を、疑似体験できる
おもちゃではない「お金」を持って「物を買う」ということを擬似体験できる作品です。

いつも見慣れているはずの景色が、お金を持っているというだけで、違って見える。
みいちゃんの緊張や不安。
百円玉2枚をぎゅっと握っている手の汗。

お金を持つということのドキドキ感を、みいちゃんと一体化して楽しめます。

お金がないと、物が買えないということを教えられる
おつかいの途中、みいちゃんがお金を落としてしまい、焦りながら探すシーンがありますが、お金の概念が身についていない小さな子供でも「お金をなくす=物が買えなくて困る」ということを理解できるきっかけになると思います。

うちの子に読んであげた時も
お金をなくすシーンで
「お金落としちゃったよ!牛乳買えなくなるから探してあげて!」というと、必死でページを見渡して探してあげていました。
(読んだ後、実物の100円硬貨も見せてあげました)

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くるまのねだんのえほん

くるまのねだんのえほん

あらすじ

ストーリー仕立ての本ではありません。
左ページに「車の写真」、右ページに「値段」が書かれただけの、シンプルな構成です。

乗用車から消防車まで、さまざまな車の写真が載っています。
共通点は「値段」という数字で並べられていること。

おすすめの理由

物やお金の価値を考えるきっかけづくり
シンプルに「値段」という切り口からだけで、車を紹介しているのが面白い。

子供って車を「かっこいい!」とか「パトカー好き!」とか、そういう視点で見ることが多いと思いますが、そんな子供の好みはさておき、一旦は値段で比べてみることができます。

どうして値段にこんなに差があるの?
同じ値段のもので、他のものは?

などの質問を親がしてやることで「物やお金の価値を考えるきっかけ」につながります。

数字が読めない子供でも、お金の「高い・安い」はなんとなく身につき始める頃なので、
「救急車より、消防車の方が高いの。どうしてかな?」と親が誘導してあげるだけでも、楽しくお金が学べます。

見る・数える、がたくさん詰まっている
ページいっぱいに車の写真が載っているので、写真を見るだけでも楽しいです。
値段も、大きな文字で書かれてあるので、数えやすい。
ページのめくりやすさも、子供にはちょうど良いです。

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わらしべちょうじゃ

わらしべちょうじゃ

あらすじ

ある貧乏な若者が、一本のわらしべから物々交換をくり返し、次第に高価なものを得ていくというお話。わらしべ→みかん→馬…となり、最後は、田畑と屋敷を手に入れ「長者」となります。

おすすめの理由

物々交換を教えて、物の価値を教えるきっかけに
2〜3歳の子供には、少し難しい内容ではありますが、お金の起源である「物々交換」を理解するのにちょうどいいです。

うちの子供には、4歳目前で読んであげました。
読み終わったあとは「どこが面白いの?」って感じの反応でしたが、絵を見せながら「最初は1本のわらだったのに、他のものと交換していくと、最後は大きな家になったんだよ。」と解説してあげると、目を見開いてとてもびっくりしていました。
(その驚きが新鮮だったのか、くり返し読んであげると、徐々に内容を理解していました。)

「なんでー?」って質問もしてきたので、お金がなかった時代はものとモノを交換していた。物にはすべて価値がある。ということも教えてあげました。

奥が深いお話なので、年長や小学生になってからでも十分楽しく読めます。

「お下がり」や「メルカリ」などを例に、生活とつなげて理解
物々交換のポイントである「誰かにとってはいらないものが、誰かにとって必要なものになる。」ということを2〜3歳に教えるのは、結構難しいです。

我が家では、サイズアウトした服をいとこから「お下がり」として貰うので、それで説明しました。また、おもちゃを買うときに必ず「メルカリ」を確認してから買うので、それも合わせて説明しました。

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からすのやおやさん

からすのやおやさん

あらすじ

ロングセラー絵本『からすのパンやさん』のつづきの作品。
シンちゃんは、畑で作った野菜を売っていましたが、ちっとも売れなくて困っていました。
そこでシンちゃんは、リンゴさんとイソちゃんに手伝ってもらって、家の近くに新しくやおやさんを開くことにしました。
どうやったらお客さんに野菜を買ってもらえるか、3人で知恵を絞りながら売り方を変えたり、値段を変えたりして試行錯誤するというお話。

おすすめの理由

商売とは、売れるために工夫する行為であると理解する

絵本の中で、からすのシンちゃんたちが野菜を買ってもらうために、売り方を変えたり、値段を変えたりなど、路上で野菜を売っている絵が何ページも出てきます。

からすのやおやさん中面

「もっと売るのに、3つで7円にしよう。」とか「お店の名前を考えよう」とか、あれこれ工夫する絵を使って、実際に子供とやおやさんごっこが楽しめます。
(わが家は、実際のお金を使って遊びながら読んでいました。)

4歳〜の絵本なので、文章は長いです。
なので、文章はそのまま読まずに、ママがいい感じに端折りながら読んであげるといいと思います。

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2〜3歳にとって、絵本は最高の教材

いかがでしたか?

まだ数も字も読めない2〜3歳の子供にとって、絵本からお金というものを体験できることは、とても勉強になります。

絵本は、最高の教材です。

とはいえ、「さあ、お金の勉強をしましょう!」と親が意気込んで読んであげると、子供の楽しさは半減してしまいます。
あまり気負わずに「読んであげる絵本の1冊をお金の絵本にしてみよう。」くらいの軽い気持ちで、読んであげたらいいと思います。

最初は反応がなくても、くり返し読んであげることで、子供もだんだんと理解していくと思います。

ぜひ、親子で素敵な時間を過ごしてください。