[感想まとめ]親向け『お金の教育がすべて。7歳から投資マインドが身につく本』

どんな本?[簡単に説明]

一言で言うと……

超初心者向け!
とにかくわかりやすい『親』のためのお金教育本

です。

お金の教育がすべて。 7歳から投資マインドが身につく本の表紙

 

著者は、現在4人の子供を育てるパパであり、有名な投資家さんです。

リーマンショックですべての資産を失ったのに、一から金融リテラシーについて学び、個人資産を10億円以上にした方です。

自身の失敗から「子供が小さい内からお金の教育をすることがいかに重要か」に気付いたそうです。
そして、日本の教育にはお金に関することを教えてくれる機会がないことに危機感を覚え、本書を執筆するに至ったようです。

子育て中の親目線で書かれているので、親しみを持って読めました。

本書の内容まとめ

●教育の中で、最も重要でかつ最優先すべきは、お金教育である
●お金を得ても一生生活費を稼ぐことに毎日追われる人は「プアマインド」。資産を増やし「安心と自由」を手に入れる生き方をする人を「リッチマインド」と呼びます。子供は「リッチマインド」に育てよう。
●お金の正体を科学的にとらえる。子供には「科学的なお金の教育」をすべき。
0〜6歳までにお金に対する信念が形成される。
●お金の歴史は、正しく理解すべき。「物々交換からはじまった」と説明するだけでは、不十分です。
●過去、経済がどのように成長してきたかを説明すれば、お金の本質が見えてきます。
●お金は、過去に何度もルールチェンジしている。(そして、今、100年に一度の大転換期)
現在お金の大転換期。これを生き延びるには、リッチマインドが必要です。
●家庭のお金の通信簿を作ってみよう
●お金を0〜6歳にどう教えるか
●お金を7〜15歳にどう教えるか
●お金を16〜18歳にどう教えるか

 

本書のポイントまとめ

●お金教育の重要性や、お金の仕組み、歴史など、お金教育のすべてが網羅されている本です。

●「お金の本質」について、小さな子供でも理解できるように解説しています(親が子供に説明しやすい)。

親子の会話シミュレーションでの説明があります。

年齢別の家庭でできる実践方法も掲載(0〜6歳、7〜15歳、16〜18歳)されています。

おすすめの理由

理由①  著者が「自分の子供」にお金の教育を行っている

私がこの本をおすすめする一番の理由、それは、
実際に著者が、自分の子供にお金の教育を行っているからです。(しかも日本で!)

お金の教育本は数多くありますが、お金教育の専門書の中でも、自分の子にお金教育をしていて、実際にこんな方法でやっています。と紹介している本は案外少ないです。
あったとしても、海外の翻訳本だったりするので、日本人の金銭感覚と微妙に違い、いざ自分の子供に実践するとなると参考にしにくかったりします。

その点、本書は、著者は両親がパキスタン人ですが、東京・品川で生まれ、日本人の感覚を理解されているので、読んだ後、家庭での生活や親子の会話に取り入れやすいです。

お子さんが4人もいらっしゃるので、それぞれのお金に対する反応は違っても、子供に教える時には、どういったポイントを押さえて説明すると効果があるのか実践に基づいた解説になっているのも魅力です。

理由②  類書と比べて「わかりやすい・読みやすい」

他のお金の教育本と比べて、ずば抜けてわかりやすいことです。

本書のコンセプトが「親子でお金を学ぶ」とあるように、小さい子供でも理解しやすい言葉選びやキーワードが盛りだくさん。

親が子供にどう教えたらいいのかという会話シミュレーションも掲載されているのですが、世の中のことをあまり知らない子供でも、十分に理解できるような解説になっています。

章の流れも、お金のことを徐々に理解できるように、構成されています。

[本章の構成]

1、お金の知識の説明
     ↓
2、お金の信念とは何か
     ↓
3、お金の仕組みの説明
     ↓
4、お金の歴史の説明
     ↓
5、実践編(年齢別:0〜6歳、7〜15歳、16〜18歳)

中学生以上だと、そのまま本を渡して読んでもらってもいいんじゃないか?ってくらいわかりやすいです。

また、著者は定期的に、小学生向けに「お金の授業」を行っているようで、それもわかりやすさの要因かもしれません。

理由③  金融リテラシーがなかった人が書いている

3つめの理由は、金融リテラシーがなかった人が書いているという点です。

この著者は、ミアン・サミ さんという方で、両親がパキスタン人ですが、1980年に東京・品川で生まれています。
年齢も、ちょうど子育て世代と同じくらいです。

21歳から金融業界に入り、過去には6000億以上運用した実績を持つ「個人投資家」で、現在の個人資産は10億円を超えているそうです。

でも、実績がすごいから魅力的なのではありません。

2005年頃から投資を始め、かなり波に乗っていたようですが、2008年のリーマンショックですべての資産価値がゼロになったそうです。

そして、そのとき初めて、失敗した原因は、「金融リテラシー(ファイナンシャルリテラシー )」がなかったからだ、と気付いたそうです。

金融関係の人ってみんな、金融リテラシーがあると思っていたのですが、そうではないというのが目からウロコでした。
たとえ数字に強くても、金融リテラシーのありなしは関係なく、やはり子供が小さいうちからお金の本質を理解できるよう「お金教育」をしておくことが重要性なんだと思います。

金融関係の本って、あまり著者自身の失敗談って語られないんですが、赤裸々に書かれていました。過去に失敗している人だからこそ、お金教育の重要性の言葉に説得力がありました。

また、内容もお金の専門家としての表面的なものではなく、同じ子供を持つ親目線で解説されているので、読んでいて「なるほど!」と参考になったり、「わかる!」と共感できる部分が多かったです。

Amazonでお探しの方はこちら(単行本)
Amazonでお探しの方はこちら(Kindle版)

どんな人が読むといい?

子供が0歳〜6歳のうちに読んだ方がいいと思います。

タイトルに7歳からの投資マインド〜とありますが、7歳までにしておかないといけないことが基本として載っているので、子供が小さければ小さいほど効果は高いと思います。

お父さん、お母さんの両方が読むことをおすすめします。
(お金のことなので、子供に対して一貫性があった方がいいから)

感想まとめ

正直、この本を読むまでは、

サイト運営者
アタエカ
金融関係の人は全員「金融リテラシー」があると思っていたけれど、そんなことない。
小さい頃からお金について学んでおかないと、身につかないモノなんだ。

と目からウロコ。
改めて、小さいうちの「お金教育」の重要性を再認識しました。

本書は図書館などで借りずに、ぜひ購入して、くり返し読むことをおすすめします。
そのくらい良書!
(私も手元に置いておいて、時々読み返しています。)

そして、絶対、お父さんお母さん両方とも読んだ方がいい!
(しつこい 笑)

Amazonでお探しの方はこちら(単行本)
Amazonでお探しの方はこちら(Kindle版)

おまけ(本書の目次)

最後の最後に、目次を紹介します。

[プロローグ]あなたの家庭の「お金の教育力」がわかる8つの質問
 1、結局、お金のことが子どもの幸せに直結します
 Q1、子どもの将来における最大の危機は何だと思いますか?
 Q2、やはり、良い大学に行って、良い会社に入るのが無難だと思いますか?
 Q3、「幸せであれば良し」という、ほどほどの人生を望みますか?
 Q4、子どもに「お金持ちになるにはどうしたらいいの?」と聞かれたら、どう答えますか?
 Q5、子どもにお小遣いを与えていますか?
 Q6、子どものために貯金をしたり、学資保険に加入していますか?
 Q7、あなた自身は投資の経験がありますか?
 Q8、夫婦で家庭のお金のついて、話をしていますか?
 2、「安心」と「自由」を生み出すお金の教育を!

[第 1 章]私たち日本人に欠けている「お金の知識」
 1、一生懸命勉強して一生懸命働いてもお金は稼げない
 2、お金とは問題解決の対価である
 3、「安心」と「自由」を得るための働き方・稼ぎ方とは
 4、このままでは「所得格差」は広がるばかり
 5、最大の成果を得るための最小の努力とは何か?

[第 2 章]子どもの将来は「お金の信念」で決まる
 1、親のお金に対する信念は子どもにそのまま伝染する
 2、お金に対する信念が人の感情を作り、その感情が行動を決める
 3、お金を感情から切り離し、偏見を外す方法
 4、科学的なお金の教育で「安心」と「自由」が手に入る

[第 3 章] 「お金の仕組み」を知ることから始めよう
 1、お金は借金、借金は信用。だからお金は信用から生まれる
 2、借金が増えれば経済は良くなり、借金が減ると経済は停滞する
 3、このまま借金が増え続けると、私たちはどうなるのか⁉︎
 4、「お金の仕組み」を学ぶことで何が手に入るのか

[第 4 章]子どもと一緒に学びたい「この100年のお金の歴史」
 1、お金の歴史を学ぶことで未来が見えてくる!
 2、お金のルールチェンジはこれまでも、これからも頻繁に起こる
 3、お金の紙切れになった1971年が世界経済で最大の転換期
 4、今が100年に一度の転換期、大きなピンチでもチャンスでもある理由
 5、お金の本質を見抜く「眼鏡」をかけて新しい世界を見よう

[第 5 章]家庭でできるお金の教育・実践編
 1、あなたの家庭の「お金の通信簿」を作ってみる
 2、家族みんなでお金を増やせる「税優遇の投資商品」とは
 3、お金について子どもに教える際の心がまえ
 4、お金を「0〜6歳の未就学児」にどう教えるか
 5、お金を「7〜15歳の小中学生」にどう教えるか
 6、投資を「7〜15歳の小中学生」にどう教えるか
 7、お小遣いを「7〜15歳の小中学生」にどう教えるか
 8、「7〜15歳の小中学生」がお金に詳しくなってきたら
 9、お金を「16〜18歳の高校生」にどう教えるか
 10、借金について「16〜18歳の高校生」に教えてみる
 11、「16〜18歳の高校生」がお金に詳しくなってきたら

[エピローグ]お金の教育は子どもの未来に複利をもたらす

引用:お金の教育がすべて。7歳から投資マインドが身につく本より